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文字の旅人

タイポニュース 2009/07/04

■築地電子活版ウェブサイト 写植原稿類が掲載される
幕末から現在に至る日本の印刷史・文字研究の集大成『聚珍録』を著した印刷史研究の大家府川充男氏が主宰する「築地電子活版」のサイトに,同氏がデザイナーとして手がけた写真植字(以下写植)における版下や指定紙などの原稿類が掲載され始めた。指定紙から版下,そこから作られた完成後の作品を見ることができるものもあり,写植の工程を伝える資料として価値が高いものとなっている。ただし,同氏が関わった版下は極端に切り張りが少なく非常にエレガントなものである。そのため「昔はこんなに大変だった」という武勇伝の語り部を寄せ付けるものではないのでご注意いただきたい。築地電子活版/図書外装設計/1985-1989に多くあり,2000-2004にも掲載されている。
→築地電子活版

■亮月製作所 「写植のキャンバス」リリース
写植ファンサイト「亮月製作所」が同サイト開設10周年を記念した楽曲,「写植のキャンバス」をリリースした。これは,昭和50年に写研創業50周年を記念して作られた「写植のうた」のカバー版のCD化が暗礁に乗り上げる中,個人一人の力で新規に,作詞,作曲,編曲,リリースを行ったもので,社会の情報化を象徴する「文字の世界」にとっての画期的な出来事であると言える。また,今後CD化も計画しているとしている。文字や組版を愛し,真摯に取り組み,そのあり方に疑問を投げかけ,外側から支える桂光亮月氏の活動こそ目を向けるべきものである。
→亮月製作所
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「趣味」について

職場で印刷や文字は大切だと述べたり,業務改善のために調べごとをしていると,怪訝な顔をされ,こちらに何か言ってくる者もいる。その多くが「趣味」云々というものである。このような不心得者にいちいち付き合っている暇はないので,ここに「趣味」という言葉について調べ残しておく。

辞書を引いてみると,岩波国語辞典では 「(1)専門としてではなく,楽しみとして愛好する事柄。『―は音楽だ』」と出ている。Yahoo! 辞書(大辞泉)では,「1 仕事・職業としてでなく,個人が楽しみとしてしている事柄。『―は読書です』『―と実益を兼ねる』『多―』」となっている。

ここから言えることとしては,どちらの説を採っても印刷会社の社員が印刷や文字が大切だと言うことや,業務改善のために調査をすることは,専門や仕事であり趣味には当たらない。 さらに岩波の説を採用すれば,たとえ職業で取り組んでいなくとも,その取り組みに専門性が見られれば「趣味」とは言えないとも考えることができる。

私は,誰もがクリエーターや発信者になれる現代においては,プロかアマかという区別はもはや意味をなさないと思っているので,岩波の説に同意する。しかし,一方でプロとアマに間には大きな差があるもの事実である。プロがプロであり続けたいのならば,襟を正し,もっと真剣に取り組む必要がある。
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タイポニュース 2009/06/27

TYPO NEWS

■第3回ワークショップ: 文字
「ワークショップ: 文字」の3回目となる催しが7月18日に京都の花園大で開催される。副題を「新常用漢字表を問う Part 2」として,常用漢字の改定をきっかけに文字というものについて様々な視点から考える機会としたいとしている。また,この催しを機会に「文字研究会」(仮称)の設立を考えているとも告知している。発表者は,當山日出夫,安岡孝一,小形克宏,高田智和,川幡太一,的場仁利,師茂樹。
→第3回ワークショップ: 文字

■DTPの勉強部屋 第14回勉強会
「DTPの勉強部屋」が第14回勉強会を7月25日に名古屋・名駅で開催する。内容は,竹内亨,浅田正洋をゲストに迎え,スクリプト言語,自動組版を取り上げるとしている。
→DTPの勉強部屋
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口癖について考える

私の口癖はどうも「うーん。そうですね……」というものらしい。私のことを日頃見ている人が言うのだからそうなのだろう。不本意ながら受け入れざるを得ない。

私の周りの人達の話といえば,「☆☆の書体はいいよね」「あなたはMac派? Windows派?」「自転車通勤はエコだよね」「あなたの血液型は◇型だから,△△なんだよね」というような,一概にはなんとも言えないことやそうではないことばかりである。こういった話を10代ならともかく,30代,40代の大人がしている。

中には「血液型性格診断は統計学だよ」「Windowsが普及しているのは優れているからだよ」などと言う者まであり,とんでもない所に迷い込んでしまったという気持ちにさせられる。これらに対して説明することは余りにもばかばかしいのでここでは触れない。

さらに言えば,「常用漢字表には絶対にこうせよというものが示されている」「常用漢字は国から与えられた絶対的なものである」「学習指導要領準拠という宣伝文句は文部科学省のお墨付きである」といようなでたらめかつ権威に盲従する卑屈な考えによる秩序が形成されている。

これは,まったくの思考停止の状態である。人間の特徴が知性であるとするならば,これはいったい何の秩序なのであろうか。こういった思いや悩みから出てきた言葉が,「うーん。そうですね……」なのである。

悩んでいても何も始まらない。このままでは,社会のため,会社のため,家族のため,自分のため,誰のためにもならない。これから私は一人の人間として良いと思うこと,納得できること,やりたいことをやらせていただく。

今日から口癖を「ダメなのか?」に変えようと思う。
「社会のため,会社のために,考え,行動して,だめなのか?」に変えようと思う。
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タイポニュース 2009/06/14

TYPO NEWS

■亮月製作所10周年を祝う会
日本で唯一の写植ファンサイト「亮月製作所」が2009年6月にサイト開設10周年を迎えた。写真植字の文化や技術を受け継ぐべきものとして研究し,情報の発信を続ける「亮月製作所」の10年の功績を祝う会を下記の内容で開催する。

◇概要
日時 2009年7月4日(土),午後7時より
場所 名古屋・金山(金山駅周辺の居酒屋を予定)
会費 4,000円程度
申込先 nori.aries+one★gmail.com(星はアットマーク),担当:的場
受付締切 2009年6月24日(水)
※人数確定後に会場の予約をするため飛び込み参加不可
※詳細は応募者にメールで通知する

・参加希望の方は,名前,電話番号(できるだけ携帯電話),職業・所属,亮月さんへのお祝いメッセージ(任意)の情報を明記のこと。
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タイポニュース 2009/06/13

TYPO NEWS

■澤辺由記子活版レシピ「わたしの馬棚」展
活版を表現手法とするアーティスト澤辺由記子さんが大阪・西区のCalo Bookshop and Cafeで「澤辺由記子活版レシピ『わたしの馬棚』」と題する展覧会を開催する。活版印刷の技術や手法の保存記録をアートの観点から試みるもので,会期は7月11日(土)から8月8日(土)まで。7月11日(土)には,京都大学の阿辻哲次教授を招きトークショーも行わる。
→TEMP PRESS

■もじもじカフェ 第17回「チベットの文字とその書体」参加受付中
もじもじカフェが,7月12日(日)に東京・阿佐ヶ谷で開催される「第17回『チベットの文字とその書体』」の参加者を募集している。詳細,申し込みは下記ホームページまで。
→もじもじカフェ/第17回「チベットの文字とその書体」

■InDesign逆引デザイン辞典
生田信一,森裕司,古尾谷眞人氏の共著による,『InDesign逆引デザイン辞典』のCS4/CS3対応版が刊行された。知りたいところから引ける辞書としての機能の他,InDesignの操作,他のソフトとの連携,出力や印刷の基礎知識にも触れる内容となっている。

InDesign逆引きデザイン事典 [CS4/CS3対応]InDesign逆引きデザイン事典 [CS4/CS3対応]
(2009/06/16)
生田 信一森 裕司

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ものごとの道理に関して

職場の基幹システムが更新されたことを前に書いたが,その後職場の中では「困った」「なんでこんなことになるのだろうか」という愚痴や悩みの話しを聞いたり,直に相談されたりするようになってきている。

厳しい言い方で申し訳ないのだが,そんなことで悩む奴はバカとしか言いようがない。私は導入当初から言い続けているのだが,これは「調査・分析と要求定義ができていないのにシステムが本稼働している」というだけのことである。なるべくしてそうなっているだけことなので対策は立てられる。このことに感情的になったり,悩んだりする必要は全くない。相談に対しても同じようなことを申し上げている。

経緯としては,メーカーが「要求定義はできない」と考え,時間で区切りをつけてプロトタイプを完成品として納品したということであろう。許せないと思える行為だが,「こうしたい」「こうしなければならない」ということはユーザーご本人様しか挙げることができないのである。だから,取り敢えず納品したメーカーの判断は商売上至極全うなことで,情けないが止むを得ないことなのである。

「調査・分析と要求定義ができていない……」という私の発言に対して,「要求定義は素人にできるものではない」「要求定義云々は関係ない」と思っている人が多いようだ。しかし,基幹業務システムの開発が,調査・分析→要求定義→外部設計→内部設計……という工程を経ることは,私の考えではなく「ものごとの道理」,「自明の理」である。それが分からないのではどうしようもない。

私は今営業部門にいる。その中で馴染み協調して仕事を進めるために,同じような服を着たり,話を合わせたり,遊びにつきあったりしてきたのだが,今置かれている状況にはこの方法では対処できないと感じてきている。個人的な範疇ならどこまで合わせてもいいのだが,「ものごとの道理」や「定理・法則」のようなことは合わせようがないのである。

例え部下が私の言っていることを全く理解できていなくても,彼らの仕事が最もスムーズに進むように仕向け,守ってやらなければならない。それが当面の私の仕事となるだろう。
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